ご先祖供養の仕方

坐禅のすすめ

(檀信徒の皆様にお配りしている「曹洞宗宝暦」から抜粋しました。)

坐禅は、曹洞宗の教えの中心です。坐禅は安楽の法門であり、作法にしたがって坐れば、そのまま仏さまの姿であり、その心は仏さまの心である、と教えられております。
順を追って坐禅のしかたを簡単に説明しますので、ぜひ一度、坐ってみてください。

1.坐禅をするとき

  1. 坐蒲(ない場合は座布団を二つ折りにする)を使います。
  2. 静かな場所で、夜は暗からず、昼は明るすぎない所を、冬は寒からず、夏は涼しい所を選びます。
  3. ゆったりとした服装で、滑りにくい布地のものが望まれます。スカートの場合は、すそが十分開く長めのものがよいでしょう。簡素で清潔であることが大切です。タビや靴下は脱ぎます。
  4. 心身をととのえ、睡眠不足や疲労しているとき、また、食事の直後や空腹のときは、避けるようにします。

2.坐り方

はじめに、自分の坐る位置に行き、合掌して頭を下げ向きを変えて腰をおろします。そのとき、背骨の先が、坐蒲(座布団)の中心にくるようにして足を組み、右に身を転じ、壁に向かって坐ります。
足の組み方には、結跏趺坐と半跏趺坐の二通りがあります。

結跏趺坐は、まず右の足を左のももの上に深くのせ、次に左の足を右のももの上にのせて、両足を交差させます。両膝を下につけるようにします。
最初からこの組み方をするのが困難な場合は、半跏趺坐から徐々に足を慣らしていくとよいでしょう。
半跏趺坐は、左足を右のももの上にのせます。
また、椅子を用いた椅子坐禅もあります。椅子はできるだけ固い椅子で(ソファのようにクッションのあるものは背スジが曲がってしまう)両足をそろえて、背もたれによりかからないように坐ります。

3.上体の姿勢

背骨をまっすぐにのばし、頭を天井につきあげるような気持ちで、両肩の力をぬいて、腰にきまりをつけます。
このとき、耳と肩が水平に、鼻とへそとがまっすぐになるようにして、前後左右に傾かないようにすることが大切です。

4.手の組み方

右のてのひらを上向きにして足の上におき、左のてのひらも上向きにして右手の上にのせます。このとき、右手の指に左手の指が重なるようにし、両手の親指は自然に合わせます。これを法界定印といいます。
組み合わせた手は、へそのところにつけ、わきの下は腕と胸の間をはなして楽な形にします。

5.口のとじ方

あごをひき、くちびるをひきしめて、舌先はあごの歯のつけ根につけて口を閉じ、口の中に空気がこもらないようにします。

6.目の落としどころ

目は普通に開いて、視線をおよそ1メートル前方に落とします。目をつむるとねむけをさそうので、決して閉じてはいけません。

7.呼吸のしかた

呼吸は、静かにゆっくりと鼻でします。
まず、深呼吸をするように、原の中の息を静かにゆっくりと吐き出し、はき終わったら、静かにゆっくりと腹の底までいきわたるように吸い込みます。これを欠気一息といいます。
あとは自分の呼吸の速さで、ていねいに呼吸をします。

8.坐禅のはじまり

坐禅の姿勢や呼吸が整ったら、腰の骨と筋肉をのばし、それからゆっくりと上体を左右へ、はじめ大きく、だんだん小さくゆり動かして身体を整えていき、最後は中心におちつかせ、どっしりと坐りこみます。(これを左右揺振といいます)

9.心の処置

雑念が起こっても生ずるにまかせ、滅するにまかせて一切とりあわず、あくまでも自己を見つめるという信念で坐ります。

10. 坐禅の終わり

坐禅を終わるときは、まず合掌したのち、両手のてのひらを上に向け、両膝小僧の辺りに自然に伸ばし、はじまりと同じように左右揺振で、今度ははじめ小さくだんだん大きくゆり動かし、体をほぐしたのち、手で組んだ足をといて立ち上がります。
立ち上がったら、坐蒲をもみほぐし、元のように直します。
そして、自分の位置に向かって合掌低頭し、終わります。
姿勢を正し、息を整え、心が落ちつけば、自然に考えも、行いも正しくなり、生きがいのある生活がおくれるようになるのです。


寺だより

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(2011年3月14日)


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