十六羅漢

十六羅漢

羅漢という語はアラハン、アラハットの音である阿羅漢の略で、応供・福田・殺賊・無学と訳されている。一切の煩悩を断絶し、なすべきことを完成した人で、仏弟子の最高の聖者を指す。
すなわち、仏道の修行をして迷いの世界を脱し、煩悩を断ち切り、人々の供養を受けるにふさわしい境地に達した人々であることから、応供といい、信者が供養することによって大きな功徳をうけるところから、信者に福を授ける田にたとえられて福田といわれる。また、一切の煩悩の賊を殺した人という意味で殺賊ともよばれ、また教理の上からは一切の煩悩を断じ終わり、これ以上学ぶべき何もないので、無学ともいわれる。

第一賓度羅跋羅墮闍尊者

眷属千阿羅漢と共に西瞿陀尼州に住し、別名賓頭廬尊者ともよぶ。神通力にすぐれすぎ、仏陀に叱られて南方で衆生済度につとめたと伝えられている。

第二迦諾迦伐蹉尊者

眷属五百阿羅漢と共に迦湿弥羅国に住し、多門に優れている人。

第三迦諾迦跋釐墮闍尊者

眷属六百阿羅漢と共に東勝身州に住し、智慧第一と言われる。

第四蘇頻陀尊者

眷属七百阿羅漢と共に北倶廬州に住し、神通力のある人。

第五諾矩羅尊者

眷属八百阿羅漢と共に南膽部州に住し、論議に優れている人。

第六跋陀羅尊者

眷属九百阿羅漢と共に耽没羅州に住し、目が見えないが物を見通せる人。

第七迦理迦尊者

眷属千阿羅漢と共に僧伽荼州に住し、密行第一の一番若い尊者。

第八伐闍羅弗多羅尊者

眷属千阿羅漢と共に鉢羅多拏州(針刺拏州)に住し、教化に優れている人。

第九戍博迦尊者

眷属九百阿羅漢と共に香酔山に住し、長寿の人。

第十半託迦尊者

眷属千三百阿羅漢と共に三十三天に住し、儀容に優れている人。

第十一羅怙羅尊者

眷属千阿羅漢と共に、畢利颱瞿州に住し、釈迦の子供で供養第一の人。

第十二那迦犀那尊者

眷属千二百阿羅漢と共に半度波山に住し、問答が得意な人。

第十三因掲陀尊者

眷属千三百阿羅漢と共に廣脇山に住し、一つ覚えて一つ忘れながらも最後には全部を収得した人。

第十四伐那婆斯尊者

眷属千四百阿羅漢と共に可住山に住し、心清く安定した人。

第十五阿氏多尊者

眷属千五百阿羅漢と共に鷲峯山に住し、不殺生人助けを心がけた人。

第十六注荼半託迦尊者

眷属千六百阿羅漢と共に持軸山に住し、天文のことに詳しい人。


戻る


ページの先頭へ戻る